- ショアジギングはどういう釣り?
- ショアジギングで青物が狙える堤防・漁港とは?
- 堤防や漁港で狙える青物の種類とシーズン
- 堤防や漁港から青物を狙うショアジギングタックルとは?
- ショアジギングで使うメタルジグの種類
- ショアジギングはメタルジグのアクションにこだわってみましょう
- 2時間に1回くらいは青物が回遊してくる場所が多い
- 不意の大物にも安心!ランディングネット
- 根掛かりした時にはなかなか切れない!ラインブレイカーも買っておこう
- 身近な堤防でも意外と大物が狙えるショアジギングをちょっと本格的にやってみましょう!
目次
ショアジギングとはどういう釣り?

ショアジギングとは、堤防や漁港、地磯などの岸(ショア)からメタルジグを使って釣る釣り方を指します
船からの釣りは「オフショア」と言われ、船からメタルジグで青物などを狙う釣りをジギングと言います
船から狙うオフショアのジギングと大きく違う点は、沖に向かってキャストして釣る、という点でしょう
船からだと真下に落としてメタルジグをアクションさせて狙う「縦の釣り」ですが、ショアジギングは沖へ投げてメタルジグを巻きながらアクションさせる「横の釣り」になります
メタルジグの種類や重さも豊富で、アジングやエギングのライトタックルから、60~80gの重さのメタルジグを扱う本格的なショアジギングタックルまで色々と使えます
ショアジギングはタックルによって細分化するのが一般的
ショアジギングはタックルにより大きくジャンル分けされています
- ウルトラライトショアジギング(10gまでのメタルジグ)
- ライトショアジギング(10g~30g程度のメタルジグ)
- ショアジギング(40g以上のメタルジグ)
ここではこういう細分化をしています
これも人により、メーカーにより全く違っているというのも知っておいて下さい
とあるメーカーのライトショアジギングと、とある人が言うライトショアジギングが全く違う、っての事もよくあるのがこの釣りです
どれが正解、というものでもないため、使うメタルジグの重さで考え、それに合わせたタックルを使うのが良いでしょう
ここからは40g以上のメタルジグを扱うショアジギングの解説になります
ショアジギングで青物が狙える堤防・漁港とは?
ショアジギングはその辺にある漁港や堤防で釣る事が出来ます
エサ釣りやサビキ釣りをして小アジやイワシなどが釣れていれば青物の回遊も十分に考えられます
青物が釣れる堤防や漁港は意外と内湾にもあります
私自身、色んな漁港で釣っていますが、誰も狙わないような内湾のどんよりした場所でもカンパチなどは釣れます
アジやイワシ、サバなども内湾でも釣れる=それを食べる青物も回遊している
特に水深のある湾内では高確率で青物も回遊してると考えられます
外洋に面した潮通しの良い場所だけでなく、色んな場所でやってみる事ですね
特に関東以西の太平洋岸は内湾まで黒潮の影響が入る場所も多く、どこでもカンパチ(ネイリ)が狙えると言えます
堤防や漁港で狙える青物の種類とシーズン

青物のシーズンは主に初夏から夏、秋で終了というイメージがあるかもしれませんが、意外と一年中狙えます
夏場にはその年に生まれた小さい青物が良く釣れると言えます
80cmを超えるブリや70cmを超えるカンパチ(ネイリ)が狙えるのはちょっと寒くなった時期くらいです
釣れる魚のサイズは選べないんですが、夏場は小型青物は良く釣れます
青物ショアジギング入門には夏場の堤防や漁港がうってつけですね
水深がある場所であれば、ほぼ年中青物が釣れます
エサであるベイトさえ回遊してくれば青物の釣れる確率は上がりますし、サビキで小アジが釣れる場所は青物も狙い目です
単にショアジギングをしてない、という穴場も結構ありますし、シーズンも「他の人が狙ってない」だけでシーズンオフと考えるのはもったいないですね
寒いシーズンでも水深のある堤防や漁港でじっくり狙えば可能性はあります
ただし、カンパチ(ネイリ)は冬になると極端に釣れなくなる傾向があります
逆にブリなんかは冬の方が大型が釣れやすくなります
- 小型、中型青物(40cmまで)=6月~10月
- 60cmを超えるカンパチ(ネイリ)=9月から11月
- 80cmを超えるブリ=11月から3月
関東以西の太平洋岸ではこういう感じで釣れてると思います
スーパーの鮮魚コーナーで分かる釣れてる魚たち
近くのスーパーに鮮魚コーナーがあれば、時々覗くことをおすすめします
地産地消を考えてる所も多くなり、近くに漁港があればそこで獲れた魚を売ったりしてる所もあると思います
こちらでは「小アジ」「キビナゴ」といったベイト(小魚)が売られてたり、ネイリ(カンパチ)やハマチが出てたりします
高知では20~30cmのカマスにネイリが着いて入る、という傾向があるのは覚えておくといい思いをするかもしれません
堤防や漁港から青物を狙うショアジギングタックルとは?

40cmくらいの小型青物が中心であれば、エギングロッドやシーバスロッドで十分です
20gまでのメタルジグで狙ってみましょう
私の狙う青物は50cmオーバーのネイリ(カンパチ)が中心で、大型青物になると70cm近いネイリや80cmクラスのブリです
それくらいの中型~大型青物を狙うには本格的なショアジギングタックルをおすすめします
ショアジギングで使うロッド
ショアジギングロッドも色々あって悩むところです
使うメタルジグの重さに合わせてロッドのパワーを合わせるといいです
強いロッド=でかい魚が獲れる、というものではありません
長くなるので詳細は控えますが、魚と対峙するのはロッドではなく「ドラグ」という事は初心者の方も頭の片隅に置いといてください
私のフィールドは20~30mの水深のある堤防や漁港が多く、場所によっては40mを超える水深になり、潮流も速く60g以上のメタルジグを使います
10~20mの水深であれば40gのメタルジグがあれば十分でしょう
40~60gのメタルジグが扱える9.6フィート前後のショアジギング専用のロッドを選ぶと間違いないでしょう
ショアジギングで使用するリール
私がやる色々なルアーフィッシングではリールの性能は特に求めなくても大丈夫ですが、ショアジギングはちょっと違います
他の釣りでは1万円~2万円のリーズナブルなリールで防水防塵機能が備わっていればOKですが、ショアジギングになると釣れる魚のパワーが桁違いですし、重たいメタルジグにアクションを加えるため、リールへの負担はかなり大きいと考えましょう
あまり安いリールだと剛性が足りなくて、1シーズンで妙なガタが感じられたり、下手したら巻いてる時にゴリゴリと変な感触になったりします
これはリールのギアに支障が出てる場合に多いトラブルですが、安いリールはこういうギア周りのトラブルが発生しやすいです
ショアジギングは他で使ってるリールを流用せずに、ちょっと良いリールを使うことをおすすめしたいですね
シマノやダイワの5000~6000番になるとショアジギング専用も多くなります
ギアもハイギアだと魚が掛かってから後が苦労したりする方も出てきます
初心者だとドラグ調整も出来ずに魚に主導権を奪われる事も多いでしょう
ショアジギング専用リールの中でも高いリールを選ぶ事で助かる場面も多いです
ハイギアではなくノーマルギアやパワーギアタイプで、30,000円以上のリールになるとドラグ性能も良くなります
青物のパワーは思ったより強く、特に水深のある場所では縦横無尽に走られて他の人の仕掛けを絡ませて迷惑をかける可能性もあります
多少お値段の張るリールはドラグを締め切っても走られるとしっかり出てくれます
60cmを超える青物狙いであれば、ちょっとでもリールに予算を付けてみましょう
もちろん、無理にとは言いませんが、初心者であればタックルに助けられるという点も考えた方がいいと思いますよ
ショアジギングで使用するラインやリーダーの太さ
ラインは狙ってる青物のサイズにもよりますが、40~50cmまでの青物であればPE1号で十分です
私のフィールドでは80cmクラスのブリも良く釣れるため、PE2号を使ってます
私のタックルは6000番のリールにPE2号を300m巻いてます
ラインは200m巻いてれば十分な場所が多いとは思いますが、私の行く場所で最も深い場所は40m以上の水深があります
潮流が走ってる時は沈めるだけで60m~70mのラインが出る上に100mくらい飛ばしてる時もあります
メタルジグが着底した時点で150mくらいラインが出てる時もあり、そこで大物が掛かってしまうとドラグで走らせる余裕がなくなります
300m巻いてるとそういう心配がないため、私は300m巻いてます
水深が20mまでで、50cmクラスの青物狙いであれば1号200m、もうちょっと大きな青物を狙うなら1.5号200mくらいで十分でしょう
リーダーは5号くらいで大丈夫ですが、青物はそこらじゅうを走り回り、堤防にリーダーを擦られる時もあります
大型青物になると止めたくても止まらないくらい走られ、堤防の角にズルズルする感触が伝わる事もあります
PEラインが擦れるとあっという間に切れてしまいますが、リーダーも4~5号だと結構簡単に擦れて切れます
できれば6号から8号くらいの太いリーダーを使う事をおすすめします
フロロでもナイロンでも良いんですが、おすすめはナイロンですね
リーダーも太くなるとフロロだと硬くなり、FGノットで結束した時に締め込みが甘くて抜ける人もいます
ナイロンリーダーは太くても素材的に柔らかく、摩擦系ノットの食い込みが非常にいいです
ナイロンリーダーはあまり種類がない(売ってない)ので選びにくいのが難点ですね
ちなみにフロロもナイロンも摩擦に対する強さは6号以上の太さであればあまり変わりません
リーダーとメタルジグを繋ぐ時にスナップは使わずにソリッドリングを使いましょう
ルアーを繋ぐ時にスナップを使いますが、ショアジギングではおすすめできません
重たいメタルジグをアクションさせた際に開きやすく、多少のアクションで開かないスナップは異様に硬くて交換しにくい
青物は頭を捻る事も多く、スナップでは捻りで開いたりとトラブルが多いです
今は「ソリッドリング」と「スプリットリング」が一緒になったタイプが売られています
ショアジギング専用としてこのセットが売られてるので、こちらを使う事をおすすめします
大きさもこのコンビリングだと#4が40gくらいまでのメタルジグ、#5~#6が60g、80gくらいのメタルジグが合うと思います
リーダーと結束する部分はソリッドリングの方で、下に実際に装着している画像もあるので参考にして下さい
実際にメタルジグとフックをセッティングした図です

普段やってる形は左側で、ソリッドリングとリーダーをジャンスィックスペシャルという結び方と最後に3回ハーフヒッチで仕上げています
右のようにスイベル付きのアシストフックでやる方もいます
撚りが出にくくなるという利点がありますが、私にはイマイチその利点は感じないので左のやり方です
スイベルって結構高いので、根掛かりする事も多い釣りから考えて、スイベルは省略してます
フックの数も2本にすると、魚の掛かりも良くなりますが、根掛かりも多くなります
どちらを取るかはご自分で考えてみて下さい
私は根掛かりが少しでも減るシングルフック1本にしてます
ショアジギングで使うメタルジグの種類

ショアジギングで使用するメタルジグは40~60gの重さを選びましょう
水深が20mまでなら30~40gくらいでOKです
青物は沈んでいくメタルジグも追いかけていき、重たくて沈みが早い方が青物が追う傾向が高いようです
色んな形状のメタルジグが発売されており、本当に一長一短で面白い部分です
高いから釣れる、というものでもないので、ダイソージグでも2,000円近くする高級ジグでもかまいません
「これを使って青物を釣ってみたい!」と思ったメタルジグを使ってみましょう
カラーによる違いも多少はありますが、カラーにこだわるくらいなら場所にこだわった方がいいです
私の場合は「シルバー系」と「ピンク系」が主で、1個くらいグロー系を買ったりしてます
のんびりカラーを変えながら回遊を待つ、という感じで、あまりカラーはこだわりは持ってません
種類同様、「この色で釣ってみたいな!」くらいで見た目の良さで買ってみるといいと思います
フックもシングルフックを使用した方がフッキングも良くバラしにくくなります
この辺りがちょっと他のルアーフィッシングと違いを出した方が有利になるんじゃないかなって思います
シングルフックも自分で巻くと、コストも上がり大きさやフックの種類などにもこだわれると思います
ミノープラグやトップのルアーでも釣れる!
メタルジグだけでなく、ミノープラグやトップウォーターのルアーでも釣れます
朝マズメや夕マズメの活性が高い時などはメタルジグよりも反応が良い時もあります
個人的にはメタルジグでのワンピッチジャークの釣りが好きなのであまり使いませんが、堤防や漁港でもトップのルアーを使うアングラーも結構います
回遊があり、海面をバシャバシャと騒いでる時などはトップのルアーの方が釣れる時もあるので、1個くらいは忍ばせて持っていくのも良いと思います
ショアジギングはメタルジグのアクションにこだわってみましょう

ショアジギングでのメタルジグのアクションは人によって様々です
これが釣れる!というこだわりも出る部分ですが、私の場合は「ワンピッチジャーク」というアクションにこだわりを持ってます
タダ巻きでも早巻きでも青物は釣れますので、単調にならない、そして、回遊待ちをしっかりできる自分なりのアクションを模索してみましょう
青物が回遊してきた時には、釣れなくなったらアクションを変えたりするとまた食いが立ったリります
色んなアクションが出来るように、釣れない回遊待ちの時間に色々と練習することをおすすめします
2時間に1回くらいは青物が回遊してくる場所が多い
青物が釣れる堤防や漁港は2時間くらい粘ってると回遊してくることが多いです
逆に言えば、2時間、3時間と粘ってるのに釣れない場所は回遊がないか、その日は良くないかです
朝マズメや夕マズメで釣れない場所はあまり良くない場所だと思いますし、日中でも青物は普通に回遊してくる場所が良い場所です
実際に釣れたという情報がある場所でも、ちょっとした場所のずれや活性によって回遊があったり無かったりです
ただし、全く釣れない日ってのはそうそうないので、3時間くらいはしっかり粘る覚悟はしておきましょう
回遊さえあれば、アクションやメタルジグの種類・カラーなどは関係なく釣れるので、とにかく粘る事を念頭に置きましょう
不意の大物にも安心!ランディングネット

ショアジギングロッドはかなり頑丈に作られているものが多く、30cmクラスの魚はそのまま抜き上げることができます
40cm~50cmくらいになると2kgほどの重さがあります
慣れていれば抜き上げる事は可能ですが、慣れていないとロッドが曲がったままぶら下げる時間が多くなり、最悪折れます
ランディングネットを使った方が安全ですね
青物は海面でも暴れるので一人でやるのは最初は難しいかもしれませんが、常に助けてくれる人がいるとは限りません
自分以外、釣り人が居ないような場所であれば、最初からある程度伸ばした状態でスタンバイしておくとスムーズです
ずーっとそれだとちょっとカッコ悪いので、小さい青物からネットランディングの練習はしておくといざという時に助かります
根掛かりした時にはなかなか切れない!ラインブレイカーも買っておこう
私のようにPEライン2号に7~8号のリーダーを使うようなタックルになると、一度根掛かりしたらなかなか切れません
普段、根掛かりを切る際にドラグを絞めてリールで引っ張り切る事をする方も多いですが、これは止めた方がいい
PE1号くらいであれば切れるでしょうけど、2号の太さになると切れずにリールのラインローラーが壊れる事があります
ラインブレイカーという道具を使って、それにラインを巻いて切るようにした方がいいですね
普段の釣りでもリールで引っ張る事はせずに、ラインブレイカーを使うのはリールには良い事です
あまりおすすめしませんが、私は腕に巻き付けて切ったりしますし、サーフや磯で根掛かりした時は手で引っ張ります
ロッドであおったりするよりも手で引っ張った方が外せたりするんですよね
フックを曲げてルアーだけ回収したい時も、手で引っ張った方がフックが伸ばせます
必ずグローブを着用するようにすれば手でも切る事ができます
身近な堤防でも意外と大物が狙えるショアジギングをちょっと本格的にやってみましょう!
青物は他の魚よりもずっとパワーがあり、ファイトも楽しめます
よく行く堤防でも意外な大物が回遊してる場所も多いと思います
70cmを超えるような青物はその辺のタックルでは太刀打ちできない場合もあります
ちょっと本格的なタックルを揃えて大物狙いのショアジギングも取り入れてはいかがでしょうか
アジやイワシが回遊してくる堤防や漁港は狙い目かもしれませんよ
最後までご覧いただきありがとうございましたm(__)m