
魚にとって海水の温度は活性と釣れるシーズンと密接に関わっていますね、多分
世間一般もヒラメにも適水温がある、って言われてるような気がしますけど、それとヒラメシーズン、ヒラメの釣れる時期と関連性がある?
これまで釣れたヒラメと時期と、実際に水温を測りながら釣ってきた期間で検証した結果と、個人的な考えをまとめてみました
ヒラメの適水温は12~25度と言われている
色々な文献やサイトがあるが、大体は12~25度がヒラメの適水温と書かれているのが多い
ぶっちゃけ、この適水温っちゅうのも、色んなサイトを見て、それをサイトやブログで広まった温度じゃないのかな~って
ま、その適水温というものは、ヒラメにとって基本的に生きていくための快適な温度と言える
要するに、食べる・産卵する、これが活性化される温度、という事
自然界のヒラメの適水温は「食」ではなく「殖」
ヒラメにとっての快適な水温って、食べる(捕食)事よりも、産卵(繁殖)が重視されてて、ヒラメにとっては大事なんだろうと思う
産卵の時期が四季の中で決まっているのは、その繁殖に適した水温、という事になる
そもそも、ヒラメは放流が盛んであり、全国各地で安定して養殖され、安定して放流されている
もはや、繁殖の適水温は人間に左右されていると言ってもいいじゃないですかね?
元々あった自然繁殖でのヒラメの適水温は、サーフヒラメでの釣りという括りでは、恐らく考える必要がないんじゃないでしょうかね
これからも養殖放流は安定した供給が見込まれ、ヒラメの適水温を考える事は意味がないような気もする
すでにヒラメは、繁殖を人間が行い、海で自然養殖して人間に捕食されてる気もする(笑)
サーフヒラメで考えるヒラメの適水温とは
自然繁殖でのヒラメの適水温はあまり考える必要はない、となると、ヒラメの適水温の基準は何か
捻りだした答えは「ヒラメが動きやすい水温」がヒラメの適水温と考えるべき、というものだ
ヒラメが動く、というのは、さっきの逆、単に捕食行動で動く、と考える
捕食行動を起こす、という事は、ヒラメにとって自然というか、当たり前の事と言える
腹が減ったら捕食行動を起こす、腹が減るのには水温は関係ない
生きてりゃ腹が減る
ヒラメ自体の適水温ではなくて、周りの捕食される側がその水温にいるかどうか、そっちが重要
要は「ヒラメの適水温は考える必要がない」という答えになった(笑)
単純に考える季節ごとのヒラメを狙うポイント
秋、春シーズンのヒラメのポイント
秋や春のヒラメシーズン、こちらで言うと10~11月、4~6月に当たる
昼間は暖かい、時期によっては夏日になり暑い時期
こういう時期には、単純に涼しそうな場所を狙う
海水より水温が低い事の多い、川の流れ込みや、沖からの海水が流れ込んできやすい、波の良く当たる潮通しの良さそうな場所、などが狙い目
あと、朝マズメは夏場にかけて狙うべき時間帯
気温も海水温もちょうど良くなる
ここにヒラメが集まるのではなく、ここに小魚が集まる、という感覚が大事かな~
冬シーズンのヒラメの狙い目
冬と言っても、特に厳寒期に近い1月終わりから3月にかけてに傾向が強くなるが、少しでも暖かい場所でヒラメが釣れる
川の流れ込みは下がり切った川の水が入るため、周りの海水温よりも冷たくなってしまう
一級ポイントである川の流れ込みが釣れなくなる時期
厳寒期によく釣れた場所は、浅い流れの緩やかなワンド
そして、昼間晴れて海水や砂が温められた夕マズメ
真冬の厳寒期ではそういう条件や場所で釣れましたね
実証したヒラメの釣果と水温の関係
なぜ、ヒラメの適水温を考えなくなったか、それは考えるのがアホらしくなったから(笑)
一時期、海水温とヒラメの釣果を関連付けようと実証したことがあったんですけど
- 毎日朝晩、サーフに行き海水温を測る
- 週末に適水温になっているであろうサーフで釣る
- 釣果と海水温を関連付ける
これを11月~12月の2か月間実証
水温の測り方は、デジタルの防水機能のある水温計
実際に測ろうとサーフに毎朝、毎晩寄ってみたが、毎回ウェーダーを履く訳ではないため、波に翻弄されて測れなかった(笑)
そこで、水温計にロープを付けて波に浮かばせて測る、という手段に出たんですけど、これもあえなく失敗
実際にやってみると、波に打ち上げられて全く測れない(笑)
そこで、家にあった4号ボビン巻きのナイロンラインを付け、10号ほどのナス型を装着し、出来る限り遠くへ投げて、1分ほど待ち回収する、という方法で測る事にした
少しでもヒラメの遊泳層に近い温度は測れそうだったんですが回収しているうちに、外気に触れると温度の誤差が出てしまう
それも多少の事で、2~3回測って平均値を見る事で、納得する事に
その当時、10年ほど前はヒラメの適水温は15度~20度と言われており、気象庁の海水温データで高知沿岸が20度を切ったくらいから測っていた
気象庁の海水温分布図と現場のサーフの違い
実際に測っていくと、理想と現実の差に驚愕
まず、気象庁のデータはサーフの海水温とは全く異なる、という事
気象庁のデータはかなり沖の海水温を測っているらしく、サーフの海水温とは無縁だという事実
そんな事も知らずにずっと気象庁の海水温を見てた自分がバカだと気付く(笑)
実際のサーフの海水温とヒラメの釣果の関連性
11月はまだまだ暖かい日が多く、海水温も20度は平気で超え
それでもヒラメは釣れる
12月は寒波が入りはじめ、釣りにもダウンジャケットが必要になるくらいの外気温(10度切ってくるくらい)
その頃にはあっという間に海水温は10度を下回っていた
それでもヒラメはガンガン釣れた、というより、その頃がハイシーズン
前日の夕方は海水温15度、釣り当日の朝はなんと5度という日もあったが、70cmのヒラメが釣れてしまう
11~12月の短い期間だったが、まじめに毎日測るのが本当にアホらしくなり、それで辞めてしまった(笑)
海水温とヒラメの釣れるタイミングが全然一致しなくて、ほんとバカみたいな計測だった
現場で実際にやっている海水温の感じ方
今では、釣りの前に波に指を入れ、何となく冷たいかどうかを測っている
指で何度かを感じるのではなく、他の場所と比べて冷たいか温かいか、それを測っている
例えば、前述した時期によって他より冷たい方が良さそうな時期なら、冷たいと感じたポイントは外し、移動してポイントを探す、という感じ
出そうなのに出ない、良い場所のハズなのに・・・そういう時に指で海水を測ると、大抵の場合、感覚的にズレている事が多い
それを現場で修正するのが、最も良いやり方
初心者の方は、毎回指に海水を入れる(ポイントを変えたらそこでも指を入れる)クセを付けて欲しい
何十枚とヒラメが釣れてくれば、自分なりに適度な海水温を感じられるようになる
同じ日で大して離れてない場所でも、実際に全然海水温の感じ方が違う
今の気温、今の時期、さっき釣れなかった場所と比べて、こっちの海水温は温かい?冷たい?
そういう感覚は結構大事かな~って思う
ヒラメの適水温は賢く考えてはいけない
で、結論
- 海水温のデータはいちいち取らない
- ヒラメが釣れても水温との関連性は考えない
- 水温が暖かかろうが冷たかろうがヒラメは居る時は居る
一般的な海水温データと、実際に現場で釣れるヒラメとの関連性はあまり神経質になる必要はないと断言
毎日の海水温分布図のチェックや気象庁のデータを集めてみたりしないようにしましょうね
特に、サラリーマンサンデーアングラーレベルの釣行回数なら、全く気にない方がいい
大きなデータや、一般的な理論よりも、現場で出来る海水温の判断の方が、ヒラメの釣果に結びつく
頭で考えるよりも、現場での判断を優先し、実際にサーフに立ってからの感性をしっかり身に付け、とにかく何十回と現場に通って水温を感覚で感じるまで鍛え上げた方がいい