
ルアーをキャストして、リールのハンドルを回してルアーを巻き取りながらリトリーブする
その時のロッドの角度はどうするべきか
立ててリトリーブするのか、寝かしてリトリーブするのか、それぞれサーフヒラメでの意味を解説したいと思う
ロッドを立ててリトリーブする意味
繊細な釣りをする時に多いロッドの使い方
ロッドを立てる、というのは、その名の通りロッドを垂直に近い形でロッドを立てたままリトリーブする事だ
ロッドの角度は90度まではいかないとしても、45度よりも高い位置までロッドを立てる
ルアーの重さや引き抵抗がロッドティップに直接かかり、細かい情報が感じ取れる
魚のバイトや障害物に触れた小さな感覚も感じ取れ、繊細な釣りをする場合が多い

リトリーブ=ルアーをハンドル(リール)で巻き取っていく動作
サーフヒラメでロッドを立ててリトリーブする意味
サーフヒラメではヒラメの細かい前アタリを取る必要性はない
ルアーにアタックして体重が乗るバイトをする事が多く、かなり遅アワセでもOK
逆に早アワセはヒラメの口から外れる事が多く、バラシの原因になる
アタリを取る、という意味合いではサーフヒラメでロッドを立ててリトリーブする意味は感じられない
サーフでロッドを立てる時はレンジを上げたい時
リトリーブ中にロッドを徐々に立てると、ルアーのレンジが上がる
岸近くのブレイク(カケアガリ)に近くなると、ルアーがごつごつと底に当たりすぎる時があるが、そういう時にロッドを立て気味にして底から少しだけ浮かせる時などにロッドを立てる事が多い
見えている沈み根などの上を通す時などに使う事が多い

普段から使いすぎると底からレンジが外れやすいので注意。
わざとレンジを上げて落とすリフト&フォールはロッドの動作でルアーを動かす手段
ロッドを横に寝かせてリトリーブする意味
ロッドを横に倒して(寝かせて)リトリーブする事もあるが、それもレンジの調整の意味合いが強い
単純に垂直に立てるよりも更に細かいレンジ調整が出来る
ロッドを垂直に立てるレンジ調整だと、レンジが徐々に上に上がってしまうが、ロッドを横に寝かせた状態だと、そのレンジをキープする事ができる
サーフでロッドを寝かせてリトリーブする時はコースを動かす時
ヒラメは底近くのレンジキープが大事なので、中層などの細かいレンジ調整は必要ない
サーフでロッドを寝かせる時は、ルアーのコースを細かく調整したい時だ
例えば、流れの中から際に通したい時に、タイミングを見て右か左、動かしたい方向へ倒す
外す、と言っても10~20cm程度しか外れないが、それでも流れの際は割とピンポイントでヒラメも着いているので重要になる
あとは、沈み根などの見える障害物を避ける場合、ロッドを立ててレンジを上げるか、左右に寝かせてコースを変える、そういう場合にも使う
サーフヒラメでの理想的なロッドの角度は剣道の構え
基本的には剣道の構えの状態を保つ
リトリーブ中は、PEラインの角度に合わせてロッドも寝かせておく
ちょうど剣道の構えの状態に近い(もう少し角度は寝ているが)
リールから出たPEラインがガイドを通ってルアーまで繋がる、それが真っ直ぐになるようなロッドの角度をキープする
ルアーの抵抗がロッドにほぼ掛からないような形にはなるが、ルアーの抵抗感などはロッド自体で感じるよりも、リールのハンドルで感じた方がいい
リトリーブ中のルアースピードはルアーの抵抗に合わせて緩まず張らずをキープするのが基本なので、なるべくルアーの抵抗感は直接リールまで届くようしよう
アタリはロッドで感じた方が敏感になるが、ヒラメの場合はリールを巻くハンドルが急に止まったりするアタリを取った方が、結果的にヒラメに合ったぴったりのアワセタイミングになる
やや遅アワセで良いくらいなので、ロッドでアタリを取るよりもハンドルでアタリを取ろう

砂ヒラ(ヒラスズキ)狙いの場合は、ちょっと違ってくる
釣る時間帯が暗い時間が多いので、少しだけロッドに角度をつけてアタリを取った方がいい
ヒラメにぴったりのアワセが出来る角度
実はこの剣道の構えの角度は、先ほど書いた通り、ヒラメのアワセタイミングにもぴったりで、アワセの力もしっかりと入る良い角度になっている
ヒラメの場合、リールにはっきりと出るアタリでロッドを立てる
ヒラメがしっかりとルアーを咥え込んだタイミングで、ヒラメの口の周りの硬い部分にフックを貫通させる
このアワセがしっかり出来れば、そうそうバラす事はない
普通の魚よりも「遅アワセ」と「力強いフッキング」が両立できる角度が、剣道の構えに近い
意外とちょこまかとロッドは動かす
基本は剣道の構えだが・・・
ロッドの角度は基本的に固定した方がいいが、サーフには波も風もあり、1回のリトリーブでもかなりちょこちょことロッドを動かす場合もある
1 波を避ける時にロッドを立てる
2 ロッドを立てて波を避けた後、ロッドティップ(竿先)を水面近くまで下げ、底層から離れないようにする
この1~2の繰り替えしはよくやるパターンだ
常時波が立って海面が上下しているサーフでは、PEラインが波に乗ってしまう場合が多い
こうなると、アタリも取りにくく、万が一ヒラメのアタリが分かったとしても、アワセが効かなくなる
ルアーに近い場所はPEラインも海中に入っているが、手前のPEラインは水面より上にある
その手前のラインが波に巻かれやすい
ラインが波に巻かれていたら、すぐにロッドを立ててラインを波より高く上げる
全ての波から逃げる事は不可能だが、ロッドを立てて避けられる波は全て避けるつもりでやろう
断続的に波が入ってくる状況では、これでは追い付かない場合もある
そういう場合は、常にロッドを立て気味にして、ラインが波に巻かれない事を優先する

ラインテンションを一定に保つため、波から避ける動作は重要
まとめ
リトリーブ中のロッドの角度は、基本「剣道の構え」になる
レンジやコースを変えたい時に、時々ロッドを立てたり横にしたりして調整し、波が入るごとにPEラインを波から避けるためにロッドを上げ下げする
意外とサーフヒラメではロッドを細かく動かす釣りになる